小さい頃に読んだ物語は、時が経って、その内容が変わってくることがよくあります。
「アラジンと魔法のランプ」もその1つで、私は、「魔法のランプ」を最初にこすったのはアラジンとばかり思っていました。
「お願い事」は「宮殿」と「お姫様」だったような・・・
最近、ふと簡略版の「アラジンと魔法のランプ」を読んでいたら、記憶とまったく違っていたので、ビックリしました。
アラジンは「怠け者」でした。
ある日、アラジンのところへ親戚を装った「魔法使い」がやってきて、アラジンを寂しい場所に連れていきます。
魔法使いの呪文で、地面に穴が空きました。
そしてアラジンに指輪を渡して、ランプを取ってくるように言います。
(そのランプはアラジンしか取りに行けなかったのです)
洞窟の奥には、美しい庭があって、宝石の実がなった木がありました。
アラジンはランプを取り、洞窟の入り口に戻ります。
魔法使いはランプをよこすように言いますが、怖くなって、アラジンはためらいます。
魔法使いは怒って、穴の入り口をふさいでしまいました。
途方にくれたアラジンは、偶然に指輪をこすと、突然、魔人が現れて、「何が望みだ?」と言うので、
アラジンは「家に帰りたい」と言いました。
ここではまだ、「魔法のランプ」の魔力をアラジンは知りません。
家に帰った後、、お母さんがその「古いランプ」を見て、売り払う前に、磨いておこうとランプをこすります。
すると、巨大な魔人が現れて、「何が望みだ?」と言います。
最初に「魔法のランプ」をこすったのはアラジンとばかりおもっていたのですが、
実は、「お母さん」でした。
びっくりするお母さんに、アラジンは「ごちそうをお願いすれば?」とささやきます。
テーブルには、銀の皿に乗せられた豪華な食事がありました。
この後もしばらくの間、何度も「豪華な食事」を魔人にお願いしています。
アラジンが「宮殿」や「お姫様」をお願いするのは、「お姫様」が馬車に乗って通るのを見てからのことでした。
このあたりから、私が記憶している「アラジンと魔法のランプ」が始まるのです。
人の記憶というのは、本当に当てにならないものですね。
「アラジンと魔法のランプ」の教訓は、「人の記憶は当てにならないよ」ということだったのかもしれません。