アルバム(6)

エンジェル

 

大きなおめめは パパに似た
可愛い小さな エンジェルは
パパのお膝で ゆらゆら
そっとおやすみ ねんころろ
夢を見させて あげたいな

お散歩 ブランコ かくれんぼ

ちっちゃなお口は ママに似た
可愛い小さな エンジェルは
ママのお胸で ふわふわ
そっとおやすみ ねんころろ
夢を見させて あげたいな

 

ままごと なわとび シャボン玉

静かな静かな 秋の朝
可愛い小さな エンジェルは
お空にのぼって 行きました
パパのおひげに 触れました
ママのほっぺを なでました

広いお空で 風に乗り
今日もお散歩 しています

 

虹 ~映子へ~

 

 

詩: 椎由怜太
曲: 米島 勉

 

君はいつものように
目覚ましと共に起きて
やかんにお湯を沸かして
トースターにパンを二枚
コーヒーカップを並べて
僕の名前を呼んで
こすりまなこの僕に
明るい笑顔でおはよう
 そんな時僕の心に
 君の心が見えない
 遠くで声が聞こえるように
 うつろな心で朝食が終わり
 これから一日が始まる
「忘れ物はありませんか」
財布に煙草にハンカチ
ポケットを一つ一つ
確かめて小さくうなずく
ドアを開けると昨日からの
雨もやがて止みそう
傘の心配もないけれど
「忘れ物よ」と君のひと言

 

 そんな時僕の心に
 君の心が見えない
 遠くで声が聞こえるように
 うつろな心で車を走らせ
 これから一日が始まる
雨も上がって西の空に
大きな虹の架け橋
灰色の空に架かった
鮮やかな色の架け橋
お掃除の手を休めて
西の空を見上げて
同じことを考えている
君の姿が目に浮かぶ
 そんな時僕の心に
 君の心が溶け合う
 二階の窓から身を乗り出して
 そこから同じ虹が見えますか
 虹のふもとまで見えますか

 

去りゆく時代

 

闇が音もなく忍び込むように
いつのまにか...

愛というにはあまりにも短い
二人の時代が今静かに終わろうとしている

楽しかったあの頃 時の流れも忘れて
多くを語りすぎてお互いに傷つけ合い
やがて自分の過ちに気付いた

 

そんな想い出を言葉に残したい
去りゆく時代にこの歌を歌おう

 

二次元

 

長い髪をとかし 爪に赤いマニキュア
冷たい鏡の中で 君は僕を見ている

白い壁にもたれ 膝をかかえながら
君の背中を見ている 僕はまるで子供のように

鏡の中で揺らめく 君はいつも綺麗だよ
素顔に戻れないのは 悲しいけれど

涙流しながら 差し伸べたこの手が
君に届くはずもない 君の世界は二次元

 

別れてゆく時も いつもと変わらずに
風が通り抜けるように 君は部屋を出て行く

枯葉が落ちるより軽い君のさよなら
部屋にわずかな香り それが君のやさしさなのか

君はついに最後まで 鏡の中でお芝居
幕が下りてしまえば 君はもういない

戻っておいでよと 心で叫んでも
君に届くはずもない 君の世界は二次元

 

空のように花のように

 

 

詩: 椎由怜太
曲: 米島 勉

 

いくつもの時節を待って
今大空に翼を広げ
新しい時の始まり
飛び立つ前の期待をよそに
少しだけ不安がよぎる

いつの日か忘れたけれど
僕の心に君が宿り
わがままな小さな僕に
素直な気持ちで愛することを
教えてくれたように

君の両手を僕にください
誰にも負けずに力の限り
果てしなく長い旅路を
飛び続けてみたい そんな勇気を
与えてくれるその手を

 

君は空のように花のように
僕のすべてを愛してくれますか
愛しながら風のように
僕のすべてを包んでくれますか
鳥のように自由に空を飛べるなんて夢のようだ
いつも君がそばにいて僕のことを見ている

大切な君のことを
愛していると言葉にしても
それだけで僕の気持ちは
言い尽くせない だけど
それに代わる言葉もない

 

雪景色

 

雪が静かに舞う 午後は君と二人
思い出のアルバムに 昔を懐かしむ

ペイジをめくるたびに 過ぎ去る時の流れ
それぞれの写真には つかみきれない想い

突然の電話につかの間の時も終わり
すぐに帰るからと...(君は出て行く)

 

曇りガラスに書いた 君の彼の名前
降りしきる雪の音が 聞こえるほどの静けさ

残されたアルバム 閉じる時の寂しさ
手のひらの温もり...

まだまだ子供だと思っていたけれど
いつの間にか娘は大人になって行く