『怖い話』なのに、本当はちっとも怖くない話

昔、読んだ「短編小説の中に、人を怖がらせておいて最後に「???」となるお話を紹介しますね。

1つ目は「サキ」の「開いた窓」

主人公は神経衰弱の病気です。
主人公の姉が治療のため知り合いの住む田舎に行くように紹介状を書いてくれます。

紹介状を持ってその「夫人」の館を訪れると、15歳の若い姪と対面します。

 「伯母はじき降りてまいります。それまでの間、私のような者でご辛抱ください。」

さらに、その姪が言うには、

 「十月だというのに、窓をこんなに開けておくのは、変だとお思いになるかもしれませんわね。
 実は、伯母に不幸があったんです。
 伯父と伯母の二人の弟が猟に行って、そのまま帰りませんでした。
 茶色の猟犬も一緒でした。大雨の跡、沼地が崩れ、皆のみ込まれてしまったんです。
 死骸は上がりませんでした
。」

 「気の毒に、伯母はその日以来、あの人たちと猟犬が帰って来る、
 いつも通り、あの窓から入って来ると思って、窓を開けてるんです。
 不幸があったのが、ちょうど3年前の今日でした。
 ひっそりした夕暮れなど、あの人たち3人がそろって、
 あの窓から入って来るんじゃないかという気がして、ゾッとすることが・・・・・

そこまで姪の話を聞き終わると、「夫人」が降りてきました。

 「姪がちゃんとお相手ができましたかしら?

と夫人はいいました。

 「夫と弟たちが、猟から帰って参ります。いつもあの窓から入って来るのでございます

夫人は陽気にいいました。

主人公はよりによってこの日に訪問したことを不運に思っていました。

 「神経衰弱で、医者に休養を命じられまして・・・・

主人公は病気の話を長々と説明した。

 「さようで?

夫人はあくびの出そうな声で言った。

そのとき突然、夫人の顔が輝いて、

 「ああ、やっと帰ってきましたわ!

暗くなりかけた道路に3人の人影と猟犬の姿が見えました。

主人公は恐怖のあまり、夢中でステッキと帽子をつかみ、まっしぐらにそこから逃げ出しました。

3人と猟犬が「開いた窓」から入ってきます。

 「今、急いで駆け出した男は誰だい?

と、夫が尋ねると、

 「ずいぶん変な方ですわ。ご自分の病気のことしか話さず、
 あなたがお帰りになるとさよならとも失礼とも言わず、大急ぎで逃げ出しましたわ。
 まるで幽霊でも見たかのように。

姪が落ち着きはらって言いました。

 「犬のせいだと思います。あの方は、犬が大嫌いだって言ってらしたんです。
 ガンジス河の岸かどこかで、野良犬の群れに追いかけられて、
 墓場に逃げ込んで、頭のすぐ上では犬が吠えたり泡を吹いたりしている間、
 新しく掘った墓穴の中で一晩じゅう過ごしたことがあるんですって。
 恐くなるのも当たり前ですわ。

即座に話を作り出すのは、彼女の特技でした。

 

2つ目は「猿の手」

ある雨の夜、年老いた夫婦と一人息子が住む家にとインド帰りの軍人が訪れます。

彼は戦争の話や災害、奇妙な民族の話を聞かせてくれます。

あれこれ話をしているうちに、「猿の手」の話題になります。

軍人は、ポケットから動物の腕を取り出しました。

この「猿の手」は3つの願い事が叶うのだと言います。

そして軍人は、最後の3つ目の願いは自分の「死」であることを付け加えました。

老夫婦はその軍人から「猿の手」を譲り受けます。

老夫婦が1つ目に願ったのは「200ポンド」でした。

家のローンの残りが200ポンドあったからです。

次の日に最愛の息子が勤め先で事故に遭い、死んでしまいます。

会社側は見舞金として200ポンド持ってきました。

息子の死から10日後、悲しみに耐えきれず、妻は「息子を生き返らしてほしい」と2つ目のお願いをします。

その日の夜は風が強く、玄関のドアが「ガタガタ」と鳴っていました。

その音に混じって、「コンコン」とノックする音がします。

妻は喜んで玄関のドアを開けようとします。

息子の無残な姿を見ていた夫は、そのドアの前に立っている息子の姿に怯えます。

妻が玄関のドアを開ける直前に、夫は3つ目の願いをします。

すると、ノックの音は止み、静かな通りを街灯が照らしているだけでした。

 

3つ目はタイトル不明

この物語は30代の頃に読んだ「お話」です。詳しくは覚えていないので、かいつまんで紹介します。

15歳の誕生日を迎えたボクは、ある日学校から帰ると、父が台所に1人座っていました。

あたりは暗くなりかけて、父の表情も暗く、

ボクは心配になり、

 「どうしたの?

父はしばらく黙っていましたが、ようやく重い口を開きました。

 「お前に話さなければならない事がある。

 「ここではあれだから、書斎に行こう。

父の後を追って、書斎に入ると、

 「お前も15歳になった。我が家には代々伝わる『秘密』がある。

まわりの暗さにもまして、父の表情は一層暗くなった。
ボクは何を話されるのか心配で、心臓が「ドキドキ」鳴っていた。

 「お前の子どもが15歳になったら、お前はこの『秘密』を子に伝える義務がある。これは父親の仕事だ。

あたりはすっかり暗くなり、父の顔の様子も見えず、ただ口元だけが動くのが見えた。

その父の口から発せられた言葉は、

 「実は、サンタはいないんだ。」

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